真山 全員さ、高校以上じゃん。
廣田 自分たちで何か作ってかなきゃかいけない歳になってきたというか…
真山 ちょっとバラエティ的な…、大きい舞台だったらさ、絶対、練習期間はあるから、マジックとかじゃないけどさ、そういう…
廣田 サプライズみないな…
真山 みんなの驚いた顔が見たい。
廣田 分かる。それが中学生の世界じゃない。中学生の世界ってすべて驚きでいっぱいだから。そういう世界に導き入れる感じになれたら、ちょっと変われるかなとは思う。
私、この廣田さんの「中学生の世界ってすべて驚きでいっぱい」という言葉が、とても印象に残りました。

トークの文脈は、何か新しいことを見せて楽しませるというような、普通の話です。
単に分かりやすい例で言ったんでしょうけど、「マジック」って、あまりにも普通の発想で、そんなことでは驚かせられないでしょう。
ももクロもやってますし。
でも、ファミリーって、ももクロ的なエンタテイメントを求めているんでしょうか?
それはさておき、廣田さんの「中学生の世界ってすべて驚き」という言葉は、もっと深い意味を考えてしまいます。
「すべて」ってことは、「何か特別なことが驚き」ってことではなくて、「普通のことにも驚く」、つまり、「すべてを新鮮な目で見る」ということですから。
だから、「何か新しいことを見せる」ではなくて、「普通のことに驚いている姿を見せる」が、本当のエビ中の魅力のハズです。
かつて私が、ももクロに魅せられたのも、そこです。
目の前のことを、どんなことでも初めての体験として、遊んでいるように、純粋に、熱中する。
先週の「なんやねん」は、柏木さんの素朴な性質が全開でした。
ノンスタ石田がABCマートの2千円オフ券あげるというボケに対して、素直に驚いて、大喜びしてしまいました。
柏木さんに引っ張られてか、小林さん、松野さんもマジな反応でした。
これに対して、ノンスタは驚きながら、今更に、柏木さんの魅力が分かったと言いました。

次の、川柳公募(旅がお題)のコーナーでは、そのあまりに素朴な川柳が、「小学生か」、と言われました。
「旅に行く またお友達 できるかな」
「ゆっくりと 自分の時間 楽しむの」
「いい気分 自然の空気 おいしいな」
うーん…
好意的に解釈すれば、これって、当たり前のことにも驚きがあって、感動できるってことなのかもしれません。
でも、いつまでも、このまんまというわけにはいきません。
素直な心があるのなら、それを対象化して、巧みに表現力する力を身に着けないと。
ステージでの「驚き」の演出も、先に書いたような、エビ中らしい、他のグループとは違うものを考えて欲しいですね。
エビ中が、奇跡的な魅力を維持できるかどうか、成長したなりの自然体を見せることができるかどうかを問われるのは、これからが本番です。